とらのメモ

IT関係やガジェットについての雑記

GPU水冷化やってみたログ

とらです。
手持ちのRTX3070tiでGPUの水冷化を初めてやったのでログを残しておきます。

※注意!基本的にGPUは分解した時点で保証外になります!!

例) ELSA HP 保証規定より

冷却ファン、設置部品等を別の部品への交換や改造並びにそれに準ずる行為。(弊社以外での修理も含む)

とのことです。自己責任でやりましょう。

面倒でない範囲であれば聞きたいことがあればコメントかTwitterでお答えします。

目次

構成

CPU : Core i7-11700K (水冷化済み)
GPU: ELSA RTX 3070 Ti HORAZOR メモリ : 16GB DDR4 ×2 ストレージ: M.2 500GB ×2 電源: Corsair RM850 80PLUS ケース: Antec P120 Crystal(黒)>)

水冷ブロック: Bykski N-ICH3070-X その他: ラジエーター、フィッティング全てBykskiで統一

水冷ブロックはAliExpressで購入。注文してから大体2週間くらいで到着。 見た感じ他の大手ECサイトでは取り扱いがなかったので、気長に待つしかないです。
型番によってはAmazonなど即日発送してくれるサイトで取扱があります。

他は大体Coolinglabさんにお世話になりました。
4回ほど利用していますが、午前中に注文すると当日発送してくれるお店で梱包も丁寧だったのでオススメです。
https://www.coolinglab.co.jp/

水冷ブロックについての補足

Bykski N-ICH3070-X は本来INNO3D 3070/3070ti 3x向けの製品です。
メーカーの対応製品表には載ってないので、本来は適合しないはずなのですが、
INNO3DとELSAのGPUって基盤同じなんじゃね?という話を小耳したので基盤の画像をググって調べてみたところ...

INNO3D 3070tiの基盤↓

ELSA RTX3070ti ERAZORの基盤↓

引用元:

List of compatible water blocks | Inno3D GeForce RTX 3070 TI X3 (N307T3-086X-1820VA45) | Liquid cooling compatibility list | EKWB

ELSA GeForce RTX 3070 Ti ERAZOR - 株式会社 エルザ ジャパン


基盤とコンデンサの配置が全く同じに見えますね。
公式な発信は無いようですがINNO3DとELSAは同じ工場で生産しているという記事が散見されました。
という訳で、自己責任ですが種別が同じであれば試してみてもいいと思います。
今回はピッタリ適合しました。

本格水冷で使うもの

今回はCPUは水冷化済みである為、 追加で購入したGPU用の水冷パーツだけ書きます。

  • パーツ類
    • Bykski 水冷ブロック (¥14,000)
    • Bykski ラジエータ 240mm (¥5,000)
    • Corsair RGBケースファン (¥1,800 × 2)
    • ポンプ
    • リザーバ
    • フィッティング(継手)
    • チューブ
    • 精製水&クーラント
  • 工具
    • パイプカッター
    • プライヤ
    • ヒートガン

最低限上記は必要。 安く組もうとしても事前に4万オーバーは覚悟すべきです。

個人的にパーツ類でポンプは絶対妥協NG 音と耐久に関わる部分で重要です。
Amazonで売ってる劣悪品を買うと締めた時にヒビが入ったり、 モーター音がケース経由で響き渡ります(2敗)。

チューブについて

チューブの選択についてです。
ソフトチューブとハードチューブの両方で組んだことがありますが、

ソフトチューブのメリット - 取り回しが簡単。 - ヒートガン、パイプカッターなどが不要 ハードチューブのメリット - 口径が大きい為、見栄えが良い - 素材の選択肢がある(金属、アクリル、ポリなど)

少なくとも両者とも上記のようなメリットがあります。
初めてやるならソフトチューブで始めてみるのがオススメです。

取り外し

絶対に電源をOFFにしてから行いましょう
通電したままGPUを引き抜くと、最悪そのままショートして壊れます。

GPUからヒートシンクを外していきます。バックプレート側から外していきます。
結構硬い上に押し込みながら拗らないとネジ穴が潰れてしまう為、適切なサイズの太いドライバーでやりましょう(1敗)
特に特殊なネジも嵌め込みもないので外せるネジを外していくと簡単に取れます。

表面はファンコネクタが2本刺さってるので慎重に外す。 ヒートシンクがついている面は擦り合わせるようにずらしながらゆっくり剥がすといいらしい。(グリスが固着してた場合、パーツが破損することもあるらしい).

組み立て(GPU)

GPUはサーマルパッドとグリスを塗って、ブロックを嵌めるだけ。
(説明書が入ってなかったので勘で適当に組み立てています。).
コア部分は特に水冷ブロックと密着していないと冷えない為、しっかりネジを締めます。

組み立て(水冷)

私の場合、以下の手順で配管します。
1. 配管は写真とって適当に線を引いて大まかに考える。 2. 100均の太いワイヤーをカットして実寸で大体の角度と長さを調べる。 3. ワイヤーに合わせてパイプを曲げてカット 4. 実際に合わせながらパイプをカットして微調整 5. 全部はめ終わったらフィッティングの締めチェック

こんな感じで適当にラインを引いてみる

パイプは適当にヒートガンで熱して曲げる(曲げが多いとシワができないようにするのがちょっと難しい)
素直に曲げ回数が多くなりそうな場所は中間継手を使うのが良いです。

テスト(1回目)

大体完成したので一回目。 起動から数秒後、画面が画面がブラックアウトする。
アレ?ぶっ壊したかなと思いながら、慌てて純正のクーラーに戻すと普通に動く。

後から気づいた原因としてねじ止めとグリスの塗り方が甘かった為、GPUのコア部分がうまく冷やせていなかったのが原因みたい。
どうやらクーラーがついていない状態だと一瞬で温度が高くなりすぎて勝手に落ちる仕様みたいです。知らんかった...
サーマルパッドの厚みとの兼ね合いもあってネジはしっかり締め無いと密着状態にはならない模様。

テスト(2回目)

精製水を流してテスト。
今回は普通に起動した。1回目の失敗の原因調査に半日ほどかけていたので解放感が凄いですね。
いつもながら空気圧でのリークテストはしてないけど、1時間ぶん回して特に水漏れもなし。
漏れる前提でGPUの上あたりにタオル突っ込んでおけば意外とどうにかなる。

完成

EK 青色のクーラントを注入。
このぐらいの配管だと精製水500mlでちょうどいいくらい。 特に本体を傾ける必要もなくあらかた空気も抜けました。

水冷化後の変化

室温27度で Apexを競技設定(テクスチャ最高、他最低)で1時間ほどカジュアルをプレイしてもGPUの温度は60度前後, 水温は40度超えないくらい。 GPUじtじt

  • GPUの排熱でケース内温度が下がった
  • GPUのファンが高速回転する音が無くなって静音性が上がった

所感

何点か箇条書きで

  • コスパが悪い(費用対効果)
  • やってる人が少ないから特別感がある
  • 下調べ、買い物、組み立てのコストが高い
    • 特に下調べ、買い物がネック
  • 時間がかかる
    • まとまった時間がある時にやろう
  • やり方、水冷パーツ数は事前に念入りに調べるべき
    • 分解した後にパーツが足りないと元に戻したり、使えない期間が発生する

あんまりお勧めはできないけど、時間とお金があればやってみると面白いと思います!!

以上です。